2021年は梅雨明け後もしばらく雨が降ったり止んだりだったが、オリンピックのために祝日が移動となった7月の4連休は天気が良かったので、自転車で甑島を走ってきた。
一日目
出港
鹿児島市の自宅を朝出発し、40kmほど走っていちき串木野市の串木野新港フェリーターミナルまで移動する。この日も朝から暑い。窓口が開く10時を待って、フェリーニューこしき下り1便の乗船券を購入する。ターミナルは賑わっており、連休を利用して島に渡る方が結構いる様だ。自転車は輪行して運ぶことにする。
出港時刻は11時20分。2F甲板から乗り込み3Fの船室フロアに上がる。2等客室後ろのスペースに自転車を置いて、手荷物運賃380円を案内カウンターで支払う。なお、甑島までの旅客運賃は片道2,340円。自転車はそのまま載せると630円だが、予約したほうが良さそうだ。客室で弁当を食べたあとは、風が抜ける後尾甲板の屋外ベンチ席で過ごすが、喫煙所がそばにあるので少し煙たい。
上甑島から中甑島
里港に12時30分ごろ到着。お客さんが降りた後に輪行袋を持ってゆっくりと上陸する。甑島も暑い。送迎に来ていたレンタカー屋の方と話しながら輪行を解いて自転車を組み立てる。本日の目的地の下甑島の手打までは車だと1時間と少しで着けるそうだ。
里の集落を離れて西に向かう。すぐに集落は終わって海岸線沿いのアップダウンが始まる。海鼠池がよく見える田之尻展望所まで行くが、暑いのでトイレの洗面所で頭に水を浴る。ここから折り返して南に転進する。
浦上の集落にある甑フルーツ園に寄ってパッションフルーツのジュースを所望してしばし休憩。甘さと酸っぱさが体に心地良い。
涼しいトンネルを抜け、重厚な構造の甑大明神橋と鹿の子大橋を渡って中甑島に入る。ここから甑大橋が一望できる木の口展望所まで登る。登りはじめの勾配はきついがそこを過ぎると緩やかな森の中の道になる。しかし暑い。展望所は標高230mぐらいあって景色は抜群で、天気が良かったので遠くまで眺望できた。
下甑島
展望所から海まで降って甑大橋へ。橋は2本目のトンネルを抜けるといきなり始まる。2020年に甑の島々を繋ぐ最後の大型として完成した甑大橋は約1500mで、自転車も歩行者も通行できる。
橋を渡り、鹿島集落にある自販機でドリンクを補給して小休止してから長浜の手前の峠に向かう。小さなアップダウンを経て上りに入るが、とても暑くてドリンクを飲み切ってしまう。峠を下ったところにある長浜の集落でドリンクと羊羹を補給する。目的地の手打集落まではあと10kmほどだが、ここからはトンネルが通っているのであまり登らなくて良かった。
17時前に手打集落に到着。石垣の残る武家屋敷跡の中を抜けて、手打港の前にある民宿大毛に投宿する。ここにある下甑手打診療所は、Dr. コトー診療所のモデルなったところで、コミックの中にも様々な景色が出てきている。
二日目
ナポレオン岩から長浜
ゆっくりと起床して朝食を摂り、8時ごろ宿を出発する。
孤高の野犬像まで登り、尾根筋の林道を経由して瀬々野浦に下る。廃校になった西山小学校を経由してから集落の中を歩いていると、お寺から帰ってきたらしき地元の方に声をかけられ少し会話。自転車で来るところではないねと言われるが、確かに400mの山を越えてくるのは大変だ。
海岸に出てナポレオン岩を見てから、往路と違うルートを使って山を越える。途中の展望台にある水を浴びると気持ち良い。航空自衛隊基地を経由して長浜まで下り、甑島でのライドを終了する。
帰路
長浜港近くの商店でお土産をお昼ごはんを購入し、港近くの公園の四阿で昼食休憩。日陰でも暑い。14時35分出港のフェリーで串木野に戻り、結局ほとんど降らなかったが、途中で小雨が降ってきたので最寄りのJRの駅からで輪行して鹿児島市に戻る。