4日目
ジョムソン ~ トゥクチェ (2590m) ~ ラルジュン (2550m)
朝食はトースト、目玉焼き、フライドポテト、豆の炒め物が付いたセットメニュー。宿泊したロッジは今回のトレッキングで最も設備の良いホテルだった。ビールやトゥクチェブランデー、おつまみもたくさん注文したので3,000ルピー弱の宿泊料。
8時頃ホテルを出発し街の中をカリガンダキ川沿いに南下。街はすぐに終わり空港が一望できる様になる。シタ・エアーとゴルカ・エアーの飛行機が離陸するところだった。この日は南から北に向かって離陸し、右に旋回した後に180度左旋回しながら高度を上げていき、カリガンダキ川に沿って南に飛んでいった。トレッキング中、12時頃まで飛行機が飛来していたので、この日は飛行条件が良かったのだろう。
ジョムソンからはニルギリを左手に見ながら歩く。自動車道はシャンという村を経由するが、トレイルはそちらから離れて河原に降りて行く。河原をしばらく歩き、ムスタンにリンゴを普及させたムスタン地域開発協力会のリンゴ圃場の前を通り再び自動車道に戻り、2時間も歩くとマルファに到着。自動車道は村をバイパスしているが、私たちは村の中を歩く。道は狭いが、ロバの隊商もこちらを歩いていた。
マルファはトゥクチェブランデーとかアップルブランデーと呼ばれるリンゴを使った蒸留酒作りが盛んで、お酒の香りをさせている家があったり、お酒を詰めるためのビール瓶(トゥクチェブラデーの大瓶はビール瓶に詰められて売られる)を洗っている風景が見られる。周辺もリンゴの木が大変多い。
村を外れ自動車道と再び合流し、トゥクチェに向かって歩く。マルファからは緑も多く見られて馬が放牧されていたり、ジョムソンより奥の荒涼とした景色とはだいぶ変わってきた。途中にあったお店でリンゴが売られていたので1kg購入し、齧りながらさらに歩いて行くと2時間程でトゥクチェに到着。このあたりから犬が多くなり、さっきリンゴを買ったところでも2匹位、村の中でもたくさんの犬を見かける。
村の入り口近くのロッジでダルバートの昼食を採り、ラルジュンに向けて出発。トゥクチェは富山県の南砺市 (旧利賀村) と姉妹都市となっており、村の中に記念博物館もあった。ダサイン期間中のためか閉じられており、前道では牛が草を食んでいた。
さらに2時間程歩くが、河原では川下から吹く強い風で砂塵が舞っている。この辺りから犬を見かけることがさらに増す。コパンという村ではかわいい雌犬にも出会う。
午後4時前にラルジュンに到着。今夜泊まるのはマウントアイスビューロッジ。他にお客がいないので貸し切り。日没前に村を散歩。この村からはトゥクチェピークとニルギリを望む事が出来る。ロッジは川の近くにあるが、村は山の上の方まで広がっているようで寺院も見える。ロッジの前には隊商のロバが並んで繋がれ、私たちと同じくここで一泊するようだ。
この日は子供の誕生日だったので台所を借りてケーキを焼き、皆で食べてお祝い。チベット式こたつに炭を入れてもらい暖まりながら、トゥクチェブランデーを頼み、干し肉を辛く炒めたスクティという料理をつまみに飲む。フライドポテトは殆ど子供たちが食べてしまったが、スクティも子供たちに大人気。この辺りのロッジではどこもアップルパイを作っている。ロッジの奥さんは本日台所を借りて造ったケーキの作り方を覚えたと言っているので、今後メニューが増えるかもしれない。