3日目
ムクティナート ~ エクレバッティ ~ ジョムソン
朝6時に起床して少し散歩し、ロッジの隣の仏教寺院を訪問。僧侶の方が敷地の門を開けてくれた。新しい寺院で、開けてくれた扉から中を覗くが、曼荼羅なども新しそうだった。ロッジに戻ってチベッタンブレッドとそば粉で作ったムクティナートブレッドの朝食を採る。いずれもジャムやハチミツを付けないと味があまりありしない。昨日と同じ約2,000ルピーの宿泊料を支払い、7時30分頃出発。
本日はジョムソンまで下るだけの行程。昨日に比べると若干天気は悪いが、日が昇るにつれて山がくっきりと見える様になった。順調にジャルコットを通過しキンガルに差し掛かる。キンガルでは再び林檎を購入し齧りながら歩く。カグベニ方面へ下る道へは進まずにエクレバティに進む経路を取り、しばらくするとカリガンダキ川が見える。エクレバティのロッジも見える様になり、急な斜面をトラバースして一気に標高を下げる。途中羊の放牧地の中を歩き、昼前にエクレバッティに到着。
一昨日と同じロッジの2階で昼食を採る。ダルバートとベジタブルヌードルにプレーンライスを注文した後、外を見ると河原に数匹の大きな犬がいたので、外に出て探したが見つからなかった。食事は犬が食べるような割れた米が炊かれて出てきて、味はいまいち。外はジョムソン方向からの風が吹き始めており、樹々が風に揺れている。
昼食後、出発しようとすると一軒のロッジの前でマオイストがトレッカーたちから寄付金を集めている。ガイドを通じて交渉して支払わなくて済む事になり、強い向かい風の中進み始める。途中にある一軒家に2匹の雄雌のチベッタンマスティフが飼われていた。昼食のときにエクリバティで見かけた犬はこの犬かもしれない。家の人の話では今妊娠しているそうだ。通常は子犬を軍の人が連れて行ってしまい、駐屯地等の警備に使うらしい。なかなか立派な犬だったので、家の電話番号を伝えて犬が生まれたら連絡してほしいとお願いする。
出発後、強風の中、カリガンダキの河原でアンモナイトの化石を探すが、それらしいかけらを二つ見つけただけだった。
河原の歩行が終わり、オールドジョムソンに到着。街中を歩いていると前を大きな犬が歩いていきた。犬の後を追って歩いていく。何匹か大きな犬を見かけ、村の人たちに聞いてたところ子犬が生まれたところだというので見せてもらう。生まれたばかりの子犬だったが、母親はチベッタン・マスティフでは無く、父親もわからないとの事。
下流側の吊り橋を渡りしばらく進むとジョムソンに到着。今夜は警察のチェックポストの正面にあるオーム・ハウスに宿泊。大きな宿で部屋にはテレビもある。ベッドもシーツも布団もきれいだったので寝袋を使う必要はない。強い風の中を歩いてきたので体中砂だらけなので熱い湯のシャワーで流す。洗濯も行い外に干す。その間にガイドが警察のチェックポストに国立公園の入園許可証を持っていって手続きをしてくれた。日没前に街の中を少し散歩するが、カリガンダキ川の下流方向に5分も歩けば街は終わってしまう。街中では犬を2匹見かけた程度。
夕食の時に久しぶりにビールを注文。おつまみに辛く炒めたジャガイモ、羊の肉の唐辛子炒め、ドライパパロを頼むが、殆ど子供たちが食べてしまう。ダルバートを食べながらビールを飲み、途中でトゥクチェブランデーに切り替える。ここのダルバートは大変美味しかった。
子供を背負っていたポーターは明日から交替する事になった。彼はマオイストのシンパだったようで、ガイドが歩行速度等を指示しても言う事を聞かず、逆に脅しを述べたらしい。彼も子供を背負うのは初めてだったようでやりにくいと不平を言っていたので3日分の日当を支払って別れる。荷物の運搬をお願いしているポーターも自宅はジョムソンにあるようで今夜はホテルに泊まらず家に帰る。